化学工学科化学工学コース教育ポリシー

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化学工学コース

■人材養成の目的
   化学工業の基本は,天然資源を化学的に有用な物質に変換する技術システムとそれらを工業生産していく技術システムにあります。化学工学科化学工学コースではこうした化学技術システムを広く体系的に教授して,化学技術を必要とするあらゆる分野で活躍できる工学的素養および創造力を持った技術者,研究者,教育者の養成を目指しています。

■入学者に求める能力と適性
    化学工学コースでは,次のような能力と適性をもつ人材を求めます。

  • 理数分野を中心として幅広い分野について十分な基礎学力を有し,柔軟な発想ができること
  • 化学とその応用分野に興味を持ち,積極的に学ぶ意欲を有すること
  • 化学と化学技術に関する専門知識を学び,それを生かして社会の発展に貢献する志を有すること

■学習目標
    化学工学コースでは上記の目的の達成のために,次のような能力の習得を学習目標としている。

  • 科学・化学の基礎および幅広い視野
  • プロセス工業で必要とされる移動現象論や単位操作の知識・技術
  • プロセス工業における全体の流れを総括的に取扱う合成・設計論に関わる知識・技術
  • ケミカルエンジニアに必要とされる幅広い知識
  • 他者の意見を尊重し,自分の意見を論理的に表現できるコミュニケーション力と指導力

■学習内容
    化学工学コースでは上記の能力を身につけるため,次のような内容の学習を行う。

     A) 科学・化学の基礎および幅広い視野を身につけるための工学基礎等の科目
化学熱力学,物理化学,有機化学,無機化学などの科学系共通基礎科目を推奨し,化学工学に必要な科学の基礎的知識の学習
     B) プロセス工業で必要とされる移動現象論や単位操作
運動量,熱,物質の移動現象を取扱う移動論,熱交換器,蒸留塔,撹拌装置等の設計操作を扱う単位操作論であるエネルギー・物質移動・機械的各操作の学習
     C) プロセス工業における全体の流れを総括的に取扱う合成・設計論
プロセスの物質収支やエネルギー収支を取扱う化学工学量論やプロセス全体の流れを総括的に取扱い解析するプロセス工学・プロセス安全工学の学習
     D) 上記B), C)に共通する専門科目
化学工学分野での数学的解析手法である化工数学,反応器や反応システムの解析・設計・操作に重要な反応工学などを推奨し,専門家になるために必要な知識・手法と幅広い視野の習得
     E) 創造性教育
応用化学実験において基礎化学技術の修得を目指し,創成科目としての化学工学実験においては,独創的なアイデアを引き出すための実験の場を提供する。学士論文研究を通して化学工学の先端分野に触れつつ,専門能力の開発
     F) ケミカルエンジニアとしての幅広い知識を身につけるための総合工学的・展開科目
化学工業プロセスや環境エネルギー・生物・原子力といった実際に化学工学が利用されている分野の理解を深め,技術者倫理を学び,専門を越えた幅広い知識を習得
     G) コミニュケーション力
他者の意見を尊重し,自己の考えを論理的に表現する能力の開発を目指した対話型教育による「指導的エンジニア」としての資質の涵養