伊東章
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専門分野
化学工学，分離プロセス，膜分離工学，ガス分離，蒸気透過分離，パー
ベーパレーション，膜蒸留
研究紹介
ガス・蒸気を対象とした膜分離プロセスの研究開発をおこなっている。高分子膜や液体膜を用いて，環境問題解決のための炭酸ガス分離法，空気浄化法，エネルギー問題解決のためのエタノール水溶液分離法，酸素分離法などに取り組んでいる。
最近の研究テーマ
- アミン液体の液体膜による炭酸ガス分離膜・装置の開発
空気中の希薄な炭酸ガスをアミン類の液体膜で分離・回収し，炭酸ガスを濃縮した空気を発生する装置を開発している。液体膜の薄膜化と，液体膜成分の最適化が課題である。閉鎖系植物栽培温室への適用をめざしている。
- 吸湿性液体の液体膜による空気の除湿・加湿法の開発
トリエチレングリコール等の吸湿性液体を膜として用い，空気中の水蒸気を分離する方法を研究開発している。この液体膜による水蒸気分離装置は連続的な除湿・加湿装置として，家庭用への応用を目指している。より少ない動力で，より多くの水蒸気透過量を得るための膜および装置構成の開発が課題である。
- 膜蒸留法による水処理法
膜蒸留法は疎水性多孔質膜を通して，水を蒸発させることで純水が簡便に得られる方法である。膜表面の改質やプロセスの熱エネルギーの最適化により実用的な飲料水製造装置の開発が目標である。また，エタノール水溶液からのエタノール分離への応用も可能である。
経歴
学歴
1977年 東京工業大学工学部化学工学科卒業
1979年 東京工業大学理工学研究科化学工学専攻修士課程修了
1982年 東京工業大学理工学研究科化学工学専攻博士課程修了
学 位
1982年 工学博士（東京工業大学）「２成分蒸留の分離性能に対する熱移動の影響」
職 歴
1982年 東京工業大学工学部助手
1983年 新潟大学工学部助手
1986年〜1987年 米国・シンシナチ大学工学部化学工学科膜工学研究センター研究員
1988年 新潟大学工学部助教授
2007年 新潟大学工学部教授
2009年 東京工業大学大学院理工学研究科化学工学専攻 教授 現在に至る
発表論文
論文
- Jinlong Li and Akira Ito :Dehumidification and Humidification of
Air by Surface-Soaked Liquid Membrane Module with Triethylene Glycol, J. Membrane Sci., 325, 1007-1012 (2008)
- 古島 健, 伊東 章: 表面含浸型ジグリコールアミン液体膜による炭酸
スの透過分離, 化学工学論文集, Vol. 34, pp. 432-437 (2008)
- A. Ito et al.: VOC vapor permeation through a liquid membrane
using triethylene glycols, Desalination, Vol. 234, pp. 270-277
(2008)
特許
- 液体膜による炭酸ガス分離・除湿法およびその装置 特許3999423(2007)
- 除湿方法およびその装置 特許4022341 (2007)
- ガス・蒸気分離用液体膜及びその製造方法，ガス・蒸気膜分離装置 特
許出願2004-324279
著書
- 伊東 章，上江洲一也「Excelで気軽に化学工学」丸善(2006)
- 化学工学会分離プロセス部会編「分離プロセス工学の基礎」朝倉書店
(2009)（分担）
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