★第4回ソフトウエア・ツール学生コンテスト★
(岡山大学)


主催:化学工学会 システム・情報・シミュレーション部会 情報処理技術分科会
協力:(株)オメガシミュレーション、(有)アイ・テイー・ソリューションズ

今回で第4回目となり、本企画も少しは知られるようになってきたのかも知れません。これまでと同様に独自に開発したソフトウェアの出来映えを競う「一般ソフトウェア・ツール」のジャンルに加えて、今回はじめての試みとして、原料を限定して物質生産プロセスを構築するという、いわばレギュレーションに従って実施する形式である「プロセスシミュレーション」を取り入れました。さらに、(株)オメガシミュレーション様,(有)アイ・ティー・ソリューションズ様のご協力を得て、コンテストに参加するためにシミュレータを無償でお借りできる体制を整えて参加者を募集しました。
参加者は7人/グループでしたが、発表会には比較的多くの方にお集まりいただくことができました。5分間のブリーフプレゼンテーションの後、ポスター発表にて各自の出来映えを説明していただきました。1時間程度のポスター発表では時間が足りず、議論を強制的に打ち切ることとなるケースもあちらこちらで見かけれられました。採点は研究会メンバーを中心に進められ、それぞれのジャンル毎に最優秀賞,優秀賞を決定しました。また惜しくも入賞を逃した参加者にも参加賞が贈られました。
 全体の印象としては、本格的なコンペ形式を取り入れた今回のスタイルはリアリティがあり、プロセスの内容まで突っ込んだ議論が学生同士でも展開されるなど、良かったのではないかと思いました。ただ、半年前の春の年会において宣伝活動をしたにも関わらず、期待した程参加者が集まらなかったのは残念に思いました。これは各大学でのプロセスシミュレータを用いる教育が導入されていないことも大きく影響していると考えられますが、今後の学生間での大いなるチャレンジ精神の高揚に期待したいと思います。
 最後になりましたが、本コンテストを実施するに当たり、岡山大学の秋季大会実行委員会の先生方には大変お世話になりました。厚くお礼申し上げます。

化学工学会・SIS部会・情報技術教育分科会
オーガナイザー:
名古屋大学 エコトピア科学研究機構 小林敬幸


<参加者>
「プロセスシミュレーション」
【1】 「プロセスシミュレーション(DME合成)」
堀内さやか(東京工業大学大学院 理工学研究科化学工学専攻)
【2】 「都市ガス改質反応を用いる水素製造プロセスモデル」(最優秀賞)
岩嶋伸行,朴海洋(名大院工学研究科エネルギー理工学専攻)
【3】 「都市ガスからの水素製造効率の高効率化」
中村 桂,廣田靖樹(名古屋大学大学院工学研究科エネルギー理工学専攻)
【4】 「メタンを原料とするメタノール合成プロセス」
江藤隆文(東京工業大学化学工学科)
【5】 「メタンを原料とするDME合成プロセス」
田中邦彦,蓑輪将人(東京工業大学化学工学科)
【6】 「バイオマスを想定したDME小型プラントの設計」(優秀賞)
島崎 泰(東京工業大学大学院 理工学研究科化学工学専攻)
「一般ソフトウエア・ツール」
【1】 「CGを用いた撹拌槽内流体変形過程の可視化」(優秀賞)
岩本直樹、井上義朗、平田雄志(大阪大学基礎工学研究科、物質創成専攻)
【2】 「人間の認知モデルに基づくDCS監視操作パネル評価ツール」(最優秀賞)
劉希未、坂倉義康(奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科)

会場風景

 

 


Last update: May 16, 2006