‘99 夏の学校についての報告
吉田


始めに.“夏の学校”は,私にとって海外へ行くためのまたとないチャンスでした.なにしろ,飛行機代のみという格安の金額で,ドイツに3週間もの長期滞在ができるのです.滞在先が大学というのも魅力の一つでした.留学でもしない限り,外国の大学を訪問することはないでしょうから.私たちの大学との違いを見るというのは興味深いことでした.また,3週間あれば,言葉にも慣れ,自分なりのドイツ式生活サイクルも生まれてくるだろう,そう考えて今回の旅行に参加しました.この旅行は,大学生活の中で最も貴重な体験の一つとなりました.また,この旅行で多くの人と知り合えたことをうれしく思います.

 ドイツに向けて出発.まずはベルリンへ到着しました.宿に着いたのはもう夜遅くで,その日は何も見ることはできなかったので,翌朝早起きして,散歩に出かけました.そして街角のパン屋兼カフェで外のテーブルに座ってコーヒーを飲みながら,周りを眺めました.初のドイツ体験と言ってよいと思います.このときのことが,全ての食事の中で最も印象に残っています.

 マグデブルグ大学での滞在.3週間ともなると住む場所や食事は重要です.それらについては私たちは非常に恵まれていました.大学のゲストハウスはきれいで部屋は十分に広く,ベットの寝心地も良かったです.食事は外出したとき以外は,たいていカフェテリアで,ここでドイツの食事スタイルは結構知ることができたと思います.ホームステイにいったときもほぼ同じだったので.ドイツ料理として有名な,SchnitzelやEisbeinも食すことができました.毎日予定が詰まっていて,慣れない外国ということもあり疲れましたが,充実していたと思います.特にホームステイは私にとって初の体験で,この時初めて一人になったので,非常に緊張しました.私のホームステイ先は4人家族で夫婦,18歳の娘さん,11歳の息子さんがいました.日本から来た,言葉もあまり通じない私が退屈しないようにといろいろと気を配ってくれ,うれしかったです.  

全てが順調にいっていた,というわけはありませんでした.私にとってのネックは英語で,旅行前は何とかなるだろうと思っていたのですが,いざ行ってみると自分のあまりの英語力のなさにあきれました.ヒアリングができないと情報不足になるし,話せないとコミュニケーションをとることに対して物怖じしがちになります.英語を勉強する必要性を痛烈に感じました.マグデブルグやベルリンに関しては,英語を話せる人の割合は日本よりかなり高いと思います.

 ここで述べたことは私がドイツで体験してきたほんの一部のことで,しかも概要的なつまらないものになってしまいましたが,実際に私は自分の足でドイツという国に立ち,自分の目で風景を見,様々な体験をしてきました.ここが本当に重要なことで,何らかの形でこれからのことに影響を与えていくと思います.最後に,今回のようなチャンスを得られたこと,そして夏の学校に関わった両大学の関係者の方や,同行した先生方や学生のみなさんに深く感謝したいと思います.

1999.11.12