ドイツ滞在記
自然科学研究科1年   佐藤


今回の夏の学校は僕にとって初めての外国滞在ということもあり、期待が大きかったのですが、それ以上にドイツでの日々は、できるならもう一度同じメンバーで行ってみたいと思えるくらい本当に充実した、楽しいものでした。僕はドイツに行って、実際にドイツの空気やドイツの人たちや彼らの生活、文化に触れることによって本を読んだだけでは伝わらないものを自分の肌で感じたいと思っていました。わずか約三週間のドイツ滞在ではありましたが、その”何か”を僕は感じることができたと思っています。例えば「外国が在る」という感覚です。僕にとって外国は本やテレビの中でしか触れられないものでした。頭では「あるんだろうなあ」とは分かりつつも、自分の生活とはかけ離れた世界という感覚がありました。しかし今回実際にドイツに行くことで、実際に外国は存在し、人々が生活しているんだと本当の意味で実感できたと思います。ドイツの街を歩けば見るものすべてが珍しくて、ただドイツの街を歩いているだけでも楽しかったです。ドイツでは歩道に自転車専用のスペースがあることや、郵便局が黄色いこと、買い物したときドイツでは買い物袋をあまりくれないので袋を持参しなければならないことなど、一つ一つの発見がとても新鮮で、日本ではささいなことでもできるようになるととても嬉しくて、なんだか好奇心旺盛な子どもの頃に戻った感じがしました。

 今回のドイツ滞在で僕にとって最も大きな出来事の一つにホームステイが挙げられます。ホームステイではホストファミリーの人たちが本当に温かく迎えてくれて親切すぎるくらい親切にしてくれました。僕が行きたかったライプツィヒの街にも連れていってくれました。ライプツィヒはたくさんの人であふれ、陽気な音楽が流れるとてもおしゃれな街でした。ゲーテのファウストに登場し、ゲーテ自身も通ったという酒場に行った時はとても感動しました。他にも音楽家バッハが活動していた教会を見たり、喫茶店ででっかいショートケーキを食べながら楽しく話をしたり、一緒にたくさんの写真を撮ったりこんなに幸せでいいのだろうかと思うくらい楽しかったです。 ホームステイをして感じたのは、文化や習慣の違いはあるけれど人の生活は違わないということでした。親は家族を養うために働き、休みの日や夜はテレビを見たり話をしながらゆっくりと過ごす。この発見は僕にとって外国をとても身近なものにしてくれたと思います。

今回のドイツ滞在を通して感じたことは、実際に外国にいっていろいろなものを見たり、現地の人に接したりすることがどんなに楽しくて、どれほど有意義なものを与えてくれるかということでした。見聞が広まることはもちろんのこと、さまざまな発見があったり、日本を離れることで自分を見つめ直したりと普段の生活の中では見つけられないものをたくさん見つけられるように思います。僕は今回を機に、これから先もっともっと外国に行きたいと思っています。また新潟大学の工学部や理学部の学生にはどんどん積極的に、このマグデブルグ大学との交流に参加してほしいです。せっかくのチャンスですから。

 最後に、今回のドイツ滞在が一生忘れられない思い出になったのは、準備のために尽力してくださった先生方をはじめ、ドイツでの楽しい時間を一緒に過ごしたすてきな仲間達、親切にしてくれたドイツの人たちのおかげだと思います。本当にありがとう。