ドイツ夏の学校感想 宗村


この夏、私はドイツ夏の学校に参加しました。たまたま、佐藤研究室の学生と交流があったためこの企画を知り、特に「大学を訪問できる機会などなかなかない」と言う点に惹かれ応募したのです。結果として、ドイツ人学生との交流、個人旅行では見られないような研究室・研究所などの見学、観光、ホームステイの体験、そして多くの友人ができたことなど、とても有意義な時間が過ごせました。簡単ですが、いくつか感じたことをまとめたいと思います。

【全体を通して】  
夏の学校で何よりの収穫だったのが、英語に対して非常に度胸がついたことです。今回の夏の学校では、ドイツ人学生と一緒の飲み会やディスコやボーリングなどの交流、ホームステイなど英語だけで会話をした場面がいくつかありました。英語に対して苦手意識を持っていた私にとって、英語でコミュニケーションがとれたことは大きな喜びでした。特に、パブやゲストハウスでビールを飲みながら話をしたことは、忘れないでしょう。もちろんたった3週間で語学力が大きくアップしたわけはありませんが、気持ちの上でこれは大きな進歩でした。

【ホームステイ】  
私のホストファミリーは、ホストファザーがマグデブルグ大学の化学のアドミニストレータ、ホストマザーが元大学の化学講師、ホストシスターが化学科の学生という化学一家でした。私の専攻も化学のため、初日家につくなり化学の教科書を出されしばらく雑談。ドイツでも、私の使っている参考書と同じものを使用しており話がはずみました。また、食事中などでも、英語が通じないとき化学式で会話、例えば酸っぱいものを食べて、「この味付けはCH3COOHですね?」などと言ったりして盛り上がりました。私の拙い英語や覚えたてのドイツ語をゆっくりと聞いてくれて嬉しかったです。もしできることならば、ホームステイをもっと長く体験したかったです。例えば、ホスト側としては非常に大変なことと思いますが宿泊をゲストハウスにするのではなくホームステイにするなどしてほしいと思いました。

【研究室めぐり】  
午後、ほぼ毎日行われた研究室見学には、はっきり言って参りました。日本を発つ前は、海外の生の研究室が見られ直接話を聞けると楽しみにしていたのですが、実際回ってみると説明されても理解できないことばかり。興味を持って聞けたのは、粒子に重力などの条件を与えた時の動きをXwindow上でコンピュータシミュレーションのデモンストレーションをしてくれた研究室くらい。他は、申し訳ないのですが、ただでさえ英語が聞き取れない上に内容が専門的だから苦しい時間でした。いろいろな分野の話を聞けたことは良かったのですが、自分の知識の無さを痛感しました。ここでの意見として、事前に行き先の研究室の紹介をプリント1枚くばっていてくれたら、より勉強を通しての交流ができたのではないかと思います。

【文化】  
なんと言ってもビールが安くておいしかったです。ドイツのビールは主にピルスビールで、きめ細かい泡の淡色のビールでした。ビール好きの私は、ほぼ毎日日本では見たことのないドイツのビールを楽しみました。中でも気に入ったのは、やはりハッセレーダーです。気軽に飲めるピスルビールとして、身近に新潟地ビールの「えちごビール」がありますが、本場ドイツで飲んだビールは格別でした。ほかに食事に関しては、夕食に火を使わないものを食べるのが一般的ということに驚きました。夕食をいつも「ディナー」というのに、パンとバターとソーセージという朝食と同じようなメニューなので始めは戸惑いましたが、中盤過ぎからはその食事に慣れ、昼食に贅沢をするの方が合理的かなと納得するところもありました。  

建築物について、ドイツの古い建物は、外側はそのままで内部を改築し伝統的な町並みを残しつつ実用的に使っていました。歴史を感じる古い建物が、実は郵便局で一歩内部へ踏み込むと自動ドアなどどいうものには、感動しました。  

また、マグデブルグの大聖堂で合唱を聞けたことも大変嬉しいことでした。私が、合唱をもしやっていたら聞きたいと話をしたところ、Willmsさんが合唱付オーケストラコンサートを探してくれたのです。さすがに、アマチュア合唱団体の練習の見学をしたいという私のわがままな希望までは叶えられませんでしたが、満足でした。

 【謝辞】
ドイツ夏の学校はすばらしい企画だったと思います。リーズナブルな値段と盛り沢山の内容、そして安心感がありました。説明会で、何度も佐藤先生が「絶対行ってよかったと思うから!」と話していたのは、まさに本当だったと実感しています。来夏は、自分の感じたことを生かし、ホスト側としてマグデブルグの学生に「行ってよかった!」と言ってもらえるようにもてなしてあげたいと思います。ありがとうございました。