東京工業大学 物質理工学院 応用化学系 松本秀行研究室
東京工業大学 物質理工学院 応用化学系 松本秀行研究室

Chemical Process Systems Laboratory
Department of Chemical Science and Engineering
Tokyo Institute of Technology

Research

研究概要と目指すもの

最先端のシステム工学を駆使したグリーン化学プロセスの創成

分子反応、輸送現象、プロセスシステムとマルチスケールな視点に基づき、化学プロセスの解析・合成手法を研究するとともに、開発手法の応用によって、グリーン化学プロセスの創成に取り組んでいます。

最近の研究テーマ

産業活動由来の反応性窒素からのアンモニア合成・利用プロセスシステムの設計・評価

持続可能な窒素資源循環社会の構築を目指し、空気中の窒素や産業活動由来の窒素化合物をアンモニア(NH3)に変換・利用するプロセスの効率化が求められています。例えば、燃焼器から排出される一酸化窒素をアンモニアへ変換する反応プロセス(NTA反応プロセス)について、有害な窒素化合物排出量の最小化と温室効果ガス排出削減量の最大化を達成する窒素循環システムの設計・評価手法を研究しています。

代替エネルギーを用いた反応プロセスの強化

電気、超音波、プラズマなどの新しいエネルギー源と形態の利用によるプロセス強化技術の研究開発を行っています。例えば、不均一系触媒を用いた反応プロセスにおいて、交流電圧印加や超音波照射が生成物収率向上をもたらすことを見出し、装置内流動とエネルギー操作条件によって強化されるプロセスダイナミックスをマルチスケールな視点で解明しています。

再生可能エネルギー利用効率化を目指した触媒反応プロセスの設計・制御

低炭素社会の実現を目指し、水素キャリア(メチルシクロヘキサン(MCH)、アンモニア、ギ酸など)を用いた再生可能エネルギー出力変動の吸収・利用の効率化が求められています。例えば、再エネ由来水素の供給量変動操作が伴う水素キャリア製造システムについて、物理化学に基づくプロセスモデルと統計科学に基づくデータモデルの融合による水素キャリア合成プロセスの予測・制御手法を研究しています。